就職・転職サイトをチェックしていたところ、とある企業の求人広告を見つけました。
実は今年の7月にその会社に応募し、その後8月に至るまでに【面接→落選→別の職種で敗者復活戦に参加→見劣りのする条件での採用通知→辞退】という、めまぐるしい動きがあった企業でしたので大変興味深く拝見しました。
一度目の面接に臨み 落選したので、当該企業とのご縁はもう途切れたものと思っていたのですが、その数日後、当該企業の人事担当者から電話。
曰く「前回とは別の職種での募集をするよう、マネジメントから指示がありました。前回落選したとはいえ、八重さんの事が忘れられず、お声掛けしました。よかったらwebの適性テスト、受けてくださいませんか?」
適性テストはクリア。
続いて再び足を運んでの役員面接。
数日後
またまた人事担当者から電話がありました。
「八重さん、条件が少し異なりますが、これを受け入れてくれたら採用です」
で、先方から提示された条件は次のとおり。
【条件その1】
正社員ではなく、契約社員として迎えたい。理由は、“先日面接した役員”が八重さんのスキルに疑念を抱いている。役員のおめがねに叶う働きをしてくれたら、契約社員として再契約、または正社員としてお迎えしたい。契約社員としての契約期間は三ヶ月。
【条件その2】
現在(当時)就労しているパートの仕事を速やかに辞めて、指定の日に入社してほしい(“たかがパートなのだから、辞められるだろう”と担当役員が言っている)。指定の日は8月1日。
【条件その3】
賃金は求人広告掲載の内容よりもダウンする。
人事担当者の物腰は大変柔らかく、また私と会話をしても「馬が合う」印象だったので、条件その他を考えずに、握手したい気持ちに駆られました。
しかしながら結果的にはお断りしました。
いくつかの理由がありますが、もっとも大きいのは「条件1」についてでした。
以前に「先入観」について語ったことがあると思います。企業の人事権を握っている役員が、社員が入社する前から「こいつ本当に使えるのか?だめだったら排除したいから、正社員としてではなく契約社員として迎えろ」といっている。
当該役員の「先入観」を払拭するのにどれほどのエネルギーが必要なのでしょうか?ドラマやアニメではありません。「こいつ、本当に使えるのか?」と思っている人間が「お前、なかなかやるじゃないか!」と翻意する可能性は非常に低いです。なぜなら当該役員の考え方が間違っていたのだということを周囲に認めることになるのですから。つまり当該役員はもとより「切る」ことを前提にオファーをしてきた、と感じました。
繰り返しになりますが、人事担当者の人柄、物腰には好感が持て、当該人物と一緒に仕事をするのであれば 喜んで飛び込むところでした。しかしながら人事権を握っているパワーマンが入社前から色眼鏡で迎えようとしている。またパート先を軽んじる言動も気に入りません。三ヶ月が経過し「だめだし」がなされた場合、パート先に返り咲くこともまず不可能、と懸念し、結局私から辞退することにしました。
私がお断りした後、次候補、あるいはその次の候補の方が8月1日に採用されたのでしょうね。そして三ヶ月が経過しての 今回の求人広告の再掲載。私の代わりに入社した人物は役員のお眼鏡にかなわず、雇用契約の終了に至ったのでしょう。ご愁傷様です。
入社辞退をした自分の決断にホッとしている今日この頃です。
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