ちょっと家庭内がバタついています
折角かつての恋人についての記憶やおもいを書こうと思ったのですが、私生活(家族)の関係で いろいろ面倒なことが起きていますので次回以降、ゆっくり考えます。
ではまた
私は八重花桜瑠。
配偶者は八重花桜梨さんです。
2次元キャラクター結婚認定協会により認定された夫婦ではあります。
それを踏まえたうえで、今後 このブログで書いていきたいテーマについて言及します。
私には中学~高校時代に交際し、高校卒業を待たずに他界されてしまった恋人がいました。
当時は悲嘆にくれましたが、まだ高校生。
彼女のことが足枷となって のちの大学生活以降の人生模様から異性を排除する、というわけにはいきませんでした。
とは申せこの40年間で恋人と称する人も得られず、婚姻もかなわず、気づけばもう還暦寸前。
結局私にとっては「最初の恋人」が「最後の恋人」になってしまったようです。
開店休業状態といわれても文句の言えない「ひびきの高校連絡帳」でしたが、これからは亡くなった彼女を主題とする更新をしてみたいと思います。
その端緒は、この投稿になります。
今後も 下衆な官能小説にはならないよう注意しつつも性的描写も交え、私と恋人…尚子(なおこ)さんのことを書き綴っていけたらと思います。
二人はじめて 手をつなぐ
夏のはじめのプールサイド
しずくで着飾る 水着姿
はにかみ微笑む きみをめがけて
わざとぶつけるビーチボール
ぼくらの頬が紅いのは
決して日焼けのせいじゃない
水のきらめきと南風が
ぼくらに淡い魔法をかけた
揺れる木漏れ日のなか 鼓動の高鳴り…
ふたりの声が途切れるのは くちびるを重ねるときだけ
レモンの味に思えたのは
ふたりで飲んだスカッシュのせいかもね…
季節はめぐり 語りあうぼくらの息が白くはずむ…
花の咲き乱れる季節を心のどこかで待ちながら
そっと手渡す桜色のマフラー…
ぎこちなく纏いながら きみがくれた上目づかいは
同い年になった悦びのしるし?
恋の扉へ いざなうひかり?
柔らかな ぼくより細い からだのぬくもりが
甘美なこたえを とどけてくれた…
1999年結成、2003年にインディーズ・デビュー、2006年にメジャー・デビューを果たした音楽グループ(cf:Wikipedia)の女性ボーカルが結婚したそうです。
私はこのグループに さしたる興味は抱いていなかったのですが、甥とカラオケに行くたびに、甥が持ち歌の一つとして必ず彼らの楽曲を「ご本人映像」で唄っていたので「ああ、こういうチームが居るんだな」くらいには認知していました。
今般女性ボーカルの結婚にあたり わたしが利用しているSNSが少し賑わっていたので一筆啓上したくなりました。
SNS内で当該ボーカルとの結婚願望を公言し続け、今回の報に触れてご本人は落胆し、一部のユーザーは彼(男性だと思います)を揶揄している。
プロフィールを拝見したところ、当該ボーカルへの愛情というか、思いの密度にちょっと息をのんだくらいです。
背後の人柄は知る由もないですが、文章力は人並み以上と感じられました。
私は当該ユーザーさんと今まで接点がありませんし、今後もご本人さんが負担に感じるようであれば、友人・知己の契りを能動的に結ぶつもりもありません。
また 本稿を以て、当該ユーザーさんへのアドバイスにするつもりもありません。
「そういや、自分にもそんな時があったよな」
と感じた程度。
コロナと熱中症 ふたつの警報・警告・警戒を促すフラグが立ち、私自身 父を失った直後の新盆のために自宅で過ごしているため なんとなく駄文を起稿してみたくなった次第。
私は少年時代、掛け値無しの少年時代、6歳年上の女性声優と結婚したい、否、結婚できて当たり前と考えていました。
ご迷惑がかかるといけないので お名前は伏せます。
1983年の8月半ば(もうじきですね)、とあるロボットアニメの準レギュラー(完璧なヒロインとは呼びがたい)の「中の人」としてデビュー。
前後してアニメフリーク向けのラジオ番組のパーソナリティーに着任。
今で云う「二次元萌え」をしてしまった私は、そのまま「中の人」に興味を抱いてファンレター…ではなく ラジオ番組への投稿をしました。
程なくして「サインとお礼のメッセージ」が書き込まれたはがきが送られてきました。
誤解して欲しくないのですが、往復はがきを送って返信を促したのではなく、ご本人が(スタッフを使役したかはさておき)はがきを手配して、私に礼状を送ってくれました。
そういう「投稿→礼状の返信」というのが数回にわたって営まれ、当時高校生だった私は 天にも昇る気持ちに包まれました。
高校生というか 思春期というのは、周囲に背を向けたり「お前達には分かるまい」な世界を構築して(物理的ではなく、心理的に)殻に閉じこもりやすい時期。自分の世界に閉じこもることが「格好良い」と勘違いしやすい季節。
自分が視聴しているアニメに登場する“美少女”の声を当てており
自身も人並み以上の見目形の女性声優とお近づきになった(と、勘違いしていた)。
これに
思春期
同世代の同性との 無意味な軋轢
親家族・年長者に対する理由無き反抗
が加われば あとは“堕ちてゆく”のみ。
1984年結成のファンクラブでは積極的に活動し ~イベントに参加するのではなく、イベントを企画したり会報・会員証を印刷発行したり~ 既に認知されている「顔と名前」をさらに売り込み 自分がいかに当該声優にとって有益な人間であるのかをアピールすることに必死でした。
幸い(?)勉学にもいそしむ程度の分別はあったので 学業成績は落ちるどころか上昇を続け、親にも文句を言わせない環境を作って活動を続けました。
得たものは
名前を覚えて貰ったという優越感・陶酔感
日々の学業成績まで憶えて貰っていたという優越感・陶酔感
雑誌「ジ・アニメ」に写り込んだ写真の中で間違いなく使っていたイヤリング
お手製の栞
ラジオ番組のノベルティ
数えるのが面倒くさいほどのサイン
当時は貴重だったオフィシャルな「生写真」
撮影する度に自分の表情が決まらなかった「ツーショット写真」
など…
別に将来について語り合ったわけではありません。
アニメに出演したら/新しい歌曲をリリースしたら 感想を書いた手紙を送る。
ファンクラブ活動で「目立つ」。
それで結婚できるものだと思っていました。
ええ、お子様でしたね(^_^;)
冷静になって周囲を見渡せば、自分の立ち位置などすぐに分かったであろうに。
ファンクラブの会員数は400名を超えていたと記憶しています。
つまり「自分みたいな奴」が400名もいるのに 結婚できると勝手に思い込んでいました。
1986年の秋、当該声優から「結婚(&引退)」をカミングアウトされました。
時期をずらして知らされた“お相手”は、高校時代の同級生との由。
要するに、デビュー当時から 私が手紙を送る前から/返事を貰う前から「決まっていた」と(笑
その後 周囲(仲間)の動きはめまぐるしかったですね。
当該声優“でない”タレントさんに“亡命”することに皆が躍起。
ファンクラブの会長や 私よりも押しが強かった、男性として魅力的だった(笑)仲間も他の女性タレントさんへの亡命に必死。
憶えている限りで
おニャン子クラブの誰某
本田美奈子
後藤久美子
南野陽子
…
私も近似の行動をとりましたが、不幸中の幸い(?)私は女性タレントではなくプロレス(当時 新日本プロレスのリング上では格闘技色の強いスタイルのレスラーが体制 ~アントニオ猪木さんなど~ に反旗を翻したり、世代交代を要求したり…)に傾倒していたので露骨な亡命はしなかったような気がします…が、暫定ヒロインは「南野陽子さん」ということにしておきました。
ファンクラブ内での裏切り行為にも遭いました。要するに派閥争いですね。絶対に知っておくべき情報を故意に隠蔽されたこともあります。
また、私はファンクラブの「幹部」でしたが 奸計にはまり(笑)最後の最後で「降格」させられました。
だから当初は自分が勝手に「仲間だ」と思っていた相手であっても 30年近く経った今でも 赦していない人間がいます。会長とかね…
話が前後しますが 当該声優の結婚が開示されてから4ヶ月くらいは 心理的な起伏に悩まされましたね。
私も子供ではありませんでした。
赤ちゃんがコウノトリに運ばれてくるなんて考えているような訳などなくて、結婚したら(当時の男女間の貞操観念では「結婚したら」でしょうね)どんな行為をするのか。
知らないわけがない。裸になって 肌を重ね、性器を絡める…そんなこと 実戦は未経験とはいっても知識(痴識?)としては豊富な年頃ですからね。
そういう 自分ではどうしようもない懊悩から逃れるために「あれか これか」とアイドルタレントさんのつまみ食いのような行為もしました(あ、メインはプロレス観戦でしたので 雑誌をチェックしたり、音楽ディスクを買ったり、大して熱心でもないのにファンクラブに入ったり、といった程度です)。
結果的にどうやって傷を癒やしたのかというと
当該女性声優さんが勝手に不義理を働いてくれた、という一言に尽きるでしょうか。
「結婚したら夫の妻と声優の掛け持ちは出来ない。だから引退します」
と公言していたはずでしたが、3年と経たぬうちに現場復帰。
いろいろ理屈はつけられるでしょう。けれども「引退」を信じて(?) 注ぎ込んだエネルギーのむなしさを感じて「しらけて」しまいました。
その後も当該声優は“お仕事”を継続。幼児番組にも出演しているため、職場では親子ほど年齢差のある同僚との話材に使っています。
相変わらずのブリブリぶり(笑)。
還暦に手が届いているのに“それ”なのですね。
後発の 若くて スキルも意識も高くて 見目形も高水準な方は星の数ほど居るというのに…
再会するとき、どういう顔で会うのだろう どういう声をかけ合うのだろう… そう考えることもあります。
好きで好きで仕方が無かった/嫌いで嫌いでぶっ飛ばしたかった 中学校時代の同級生の影が薄れ 日頃通勤で使っている最寄り駅の改札ですれ違うこともないのに あるとき突然街で鉢合わせになり「よぉ、元気だった?まだこの町に住んでいたんだ…お互い生活リズムが違うと会わなくなっちゃうよな」なんて言葉を交わして そのとき一番大切にせねばならない日常に溶け込んでしまうのかも知れないですね。
散髪にいきました。
頭髪をチョッキンチョッキンしてくれているおばさんと、他愛のない雑談。
「この辺の花火大会っていつでしたっけ?」
「昨日だよ。花桜瑠くん、行きたかったの?」
「いや、ちょっと訊いてみただけです(^_^;)」
こんな会話。
中学校2年生の時を最後にして、夏祭り・盆踊りというのには足を運んだことがない(筈です)。
甥が遊びに来たときに お祭りに連れて行ったのは母だったはず。
そう、中学校3年生 ~受験勉強の真っ最中~ の時分から、夏祭りには行っていないのです。
でも、ときどき思い出してしまう、中学の時の二人のガールフレンドのこと。
初めてのガールフレンドとの営みの方が、重く、息苦しい。
でも 息苦しくしてしまったのは自分に責任がある。12歳~13歳…小学生の延長戦の意識のまま中学生になっていた私が、私よりも意識が大人になっていたガールフレンドを落胆させてしまったのだから。
二人目は
全くタイプが違った娘。
中学二年生になって、多くの学友がそうであったように 背伸びをして、大人ぶって、ちょっと悪ぶるのが「格好良い」と思っていた。
いえいえ
「そうしないと“男子社会”で泳いでいけなかった」
というのが 本当のところでしょう。
そんな中、なんとはなしに見てしまった彼女の裸体。
見てしまったことがバレたわけではないのに、私は妙に責任を感じて、その娘を意識し、気づいたら好意に変わってしまっていました。
夏休み前の「裏磐梯国民休暇村」でのキャンプ ~林間学校、と云いましたっけ~ でも近づいてしまい、続く夏休みもこまめに逢っていたような気がします。
二人で待ち合わせて市内の夏祭りに行き、花火大会にも(笑)
こうやって書きだして、振り返ってみると、しっかり恋仲になっていたみたいですね。
年の離れたお兄さんがいました。
「結婚の話が持ち上がって、親御さんの反対に遭って喧嘩になっている」
なんて話を聞いていましたから、10歳近く離れていたのでしょうか。
私と“彼女”で花火を眺めていたところにやってきました。
どうやら「もう遅いから帰ってきなさい」だったのか、事前に所定の時間になったら合流する予定だったのか分かりませんが、とにかく“お兄さん”がやってきて“彼女”を促していました。
「この子、ボーイフレンド?」
私も“彼女”も照れ隠しでクビを横に振るばかり。
でも“お兄さん”に「ボーイフレンド」と疑っていただけて、ちょっぴり嬉しかったのを おぼえています。
振り返って見ると
美人でもない
(失礼ですが)勉強が出来たわけでもない
けれども ちょっと絡み合いたくなるような娘、だったのでしょうね。
元気にしているかな…
夏の終わりが近づいてくると、ついついノスタルジーに浸ってしまいます。
テレビ朝日「(羽鳥慎一の)モーニングショー」で、さる2月16日、東京メトロ千代田線車内で起きた「女性専用車両に男性客が居座った」出来事が取り上げられ、氏の発言にも注目が集まっていますね。
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扉の向こうの喧騒が、大きな波動になってボク達を圧迫している…
懐かしい学友たちの声、校歌を放歌する仲間…
傍らで戸惑ったように身を強張らせているウエディングドレス姿の花桜梨の肩をそっと抱き寄せる…
花桜梨「あの…いいのかな? わたしたち…」
高校時代、賑やかな場所は苦手と云っていた花桜梨… “性分”というのは数年で変わるものでもないし、変わってほしいものでもなかった…
でも、今日は特別だ…
〔おーい、おめぇらーっ! そろそろ始めるぞぉっ!〕
扉の向こうの大広間で、マイクを介して漏れ聞こえてくる声の主は、在学中の三年間、生徒会長を務めた…赤井ほむらさん…だろう…神社の捨て猫 ~シロ、クロ、ブチ~ への餌遣りが原因で遅刻の常習犯となっていた花桜梨を“取り締まっていた”鬱陶しい存在だった。
けれども遅刻の理由を知ってからは積極的にボクらの、否、花桜梨の協力者になって猫の“里親探し”に奔走してくれた、男勝りの女子生徒だった。
ボク「いいとか悪いとか考えることはないよ。今夜はボク達が…いや、八重さんが主役なんだからね」
いい終わらないうちに困惑した表情でボクを見上げる花桜梨
花桜梨「あの…もう…八重さんじゃ、ない…んだけど…」
そういうとボクのタキシードの袖口を不満そうに絞り込んでくる。
ボク「いいんだよ、八重さんって云う方がしっくりくるから」
…半分本当で、半分は嘘。
ボクも花桜梨も古風な倫理観を尊重している。だから世間で女性たちがどう喚こうと、結婚したらどういう風に振舞うかは口にせずともわかっていた。
〈でも…今夜は“八重さん”でいいな〉
改めてそう思いながら、花桜梨のドレス姿に見ほれてしまう。
〔貴様ら!なにをもたもたしているのだ!? とっとと会場に入らぬか!〕
横柄な物言いに振りかえれば、そこにたたずんでいたのは会場を提供してくれた伊集院家の令嬢、伊集院メイ…さんだった。
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「いい…よ…私、賑やかなの、苦手だし…」
力なく項垂れるボクを慰めるような物言いの花桜梨…
テーブルには数種類の結婚情報誌…
挙式、披露宴に捻出できるゆとりなど、ボクにはなかった…
でも…花桜梨にとっては女性として最も輝ける瞬間であるはずだった…自分を選んでくれた女性(ひと)を輝かせることのできない、甲斐性の無い自分が情けなく感じられた…
それから数日後
懐かしい声が電話の向こうから飛び込んできた
陽ノ下光。ほかでもない、ボクの幼馴染。
〔結婚するんだってぇ? おめでとぉ… でね、花桜瑠くんのことだから…〕
さすが光。ボクの“事情”を適確に把握していた。
それがある意味耳障りであり、不快でもあった。
「あのさ、ボクに何が言いたいのさ!?」
結婚式も挙げられないボクを非難しているのだろうか、そんな被害妄想がつい、語気を荒げさせる。勿論光に非はない… 自分が情けないだけ…
〔うんうん! キミなら怒ると思ってた! でも、これはキミたちにとっていい話なんだぞ!〕
明るい表情で言葉を紡ぎ出す光… その内容に、ボクは燭光を見出した気分になった…![]()
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隣町にある「私立きらめき高校」の経営に携わっている伊集院財閥。その財力は庶民の感覚を著しく逸脱している。
ボク達の結婚を耳にした純や匠が、伊集院さんに掛け合ってくれたらしい。
会場のみならず、衣裳の提供、挙式とパーティーの企画、参加者への連絡…
当日、花桜梨のマンションの前に滑り込むようにしてやってきたのは伊集院家の擁するリムジンだった… 家の執事と思しき初老の男性が恭しくボク達に乗車を促す…
高校3年生のクリスマスパーティー以来となる伊集院邸への訪問…
〔新婦様はこちらへ〕
紅いカーペットの敷き詰められた回廊の左右を、数えきれないほどのメイドさんたちが埋め尽くしていた… 戸惑い、ボクの方を振り返り振り返りしつつもメイドさんに促されてドレスアップルームに姿を消す花桜梨…
ボクはただ彼女を見送るしかなかった…
〔ささ、新郎さんも〕
件の“執事”がボクを別の部屋に促す…![]()
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ボク「花桜梨…なの?」
花桜梨「花桜瑠、くん…おかしくない? 似合っている、かな…?」
眩いばかりのウエディングドレスに身を包み、頬を桜色に染めてボクを見上げる花桜梨…
その変貌ぶりにボクは感嘆の溜息を禁じえなかった…
ボク「伊集院さん、ホントに、いいの?」
今さらながらに事の重大さに気づいたボクは不謹慎にも“裏”がないかと後輩を訝った。
室内に響く金属音…
伊集院さんの護衛たちが携える銃火器の砲口がボクを狙っている…ものの、彼らの表情は穏やかだ…
“つまらないことは訊くな”と云わんばかりの気配に苦笑しかけた刹那
〔や~え~さんっ
綺麗だよっ、うん!〕
甘えたような声の、懐かしい顔が…
花桜梨「佐倉、さん…来てくれたんだ…」
花桜梨が高校時代、心を開いた数少ない友人、佐倉楓子さんが駆けつけてくれた…
〔花桜瑠さんっ、奥さんの身の周りのお世話は私がしますから!〕
在学時代のまま、小動物のようにふるまう旧友の所作に破顔し、謝意を表して軽く会釈する…
〔いいかおめぇら!あんまり騒がしくするんじゃねぇぞ! これから新郎新婦のお出ましだからな!〕
〈一番騒がしい人が、なにを云っているんだか…〉
扉の向こうから響く 赤井さんの相変わらずの蛮声にクスッと笑ってしまう…
〔それでは私も会場で待たせてもらう。貴様!花嫁をしっかりエスコートするのだ!〕
いい終わらないうちに ~別の通路を使うのだろう~ 伊集院さんも会場を目指して踵を返していった…
楓子「それじゃ、行きますよ! 扉、開けますね!」
佐倉さんを介助するように、メイドさんが扉の取っ手に手をかける
それまでくぐもっていた喧騒が明瞭になって耳に飛び込んでくる…
懐かしい友人の声
きらびやかなシャンデリアに照らし出された広間
そして…
〔おめでとう! 花桜瑠くん、八重さ…ごめん、花桜梨さん♪〕
花桜瑠 / 花桜梨「華澄お姉ちゃん♪ / 麻生先生…」
広間の入り口で迎えてくれた恩師、肩越しに飛び込んでくる旧友の顏、顔…
手に手を取って、一歩を踏み出す…
咲遅れの桜が満開になった瞬間…
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