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果てしなき闇の彼方に

昨日、図らずも初恋談義に言及してしまいました。
過去の恋愛についてあれこれ語るのは、あまり褒められる話ではないのですが、ちょっぴりおつきあいください。

中学に入学して…
当時(現在も?)は年上の女性に構ってもらえる体質でした。なぜか女子の先輩に「いじられて」いましたし(^^ゞ 
そして…産休の代用教員として、私たちの国語を受け持ってくださったA先生。
毎朝の登校時には必ず背後から声をかけられ、校舎までの数百メートルを一緒に歩きました。
三ヶ月前までランドセルを背負っていた子供が 担当教員に恋慕の情を抱くわけもなく、ただ減らず口で先生とおちょくりあいをしながら昇降口まで…。
そんな微妙な日々が、毎日続くと思っていたのですが、期末テストを控えたある日
「一学期が終わると、産休の(本来の)先生が復帰してしまうため、A先生の任期は残り二週間を切っている」
という事実に困惑しました。

私の所属する1年5組は、結構「粋な」クラスメイトが多く、「A先生のお別れ会をしよう!」ということになりました。
A先生が国語を受け持ったのは、もちろん私たちのクラスだけではありませんでした。ただ、先生も1年5組を気に入ってくれていたので私たちだけでのお別れ会が実現しました。
詳細は割愛しますが私は寸劇を担当。生涯最初(で、恐らく最後)の女装を経験。役どころは…い?先生本人か(^^ゞ 要は「先生の物まね」をした次第です。

「普段はおとなしい八重くんの隠れた一面」を発露してしまい、周囲の評価が少々変わった瞬間でした。
お祭り騒ぎが好きだったのかな、私たちのクラスは… お別れ会だけでは物足りず、有志でプールに遊びに行くことになりました。

「そこでオレは、オレの運命を狂わせた、アレと出逢ったのだ…」

当日は主賓のA先生、八重を含んだ男子3名、そして女子3名。
「クラスのお別れ会」なのに、集まったのが6名。なんだったんだろ…
どうやって遊んだのか、殆どおぼえていません。スライダーで水に突入。
背の立たない競泳プールに放り込まれて、「泳げるまで許さないわよ」みたいに強気で私を叱咤したA先生。
もちろんそれは「ハッタリ」で、私を泳げるように指導するつもりだったんですね。
結局、その3年後まで泳げるには至りませんでした。

3名の女子の中の一人が後に初恋の相手となる△藤○子さん。
週番のゴミ捨てに難儀しているときに助けに来てくれたり、皆が描いた美術の授業の作品を配るときも手伝ってくれたり…気にはなっていました。趣味も「ガンダム」とか「エメラルダス」とか、私でもよく分からないアニメに詳しかった。
そんな訳で お弁当の時間にはその娘の隣に座ってしまい、無意識だったのですが 女子3名が作ってきたお弁当の中で、その娘の作ってきたお弁当(おにぎり)を独占していました。他の女子からのブーイングはありませんでしたが、殆ど食べ終わってから、男子2名からの揶揄がありました。

「なんでそいつの弁当ばっかり食べたんだ?」

自分にとっては、全く自然なことでした(^^ゞ
指摘されて、少々気まずくなってしまったのですが、話題をそらすように彼女はコーヒー牛乳を買いにその場を離れてしまいました。
プールという環境なので、当然と言えば当然ですが、7名が7名とも「薄着」。私は彼女の水着姿を見て、アーマーマグナム(未発達)の安全装置を外してしまいました。
なぜ、アーマーマグナムが起動したのか? 「そういうメカニズム」を全く知らなかった私は立ち…いや、座ったままで困惑するばかり(^^ゞ 残りの女子2名が慌てて あぐらをかいた私の腰にタオルをかけてくれました。

コーヒー牛乳を2人分(7人分じゃないの?)持ってきた彼女。素直に受け取ってストロー越しにすすっていたら、またまた男子の横槍。
「そういうことは男子がするんだぞ、八重くん」
「はぁ?そうなの?」

少々こっぱずかしいハプニングも乗り越え(知らぬが仏)、無事に最寄駅に帰着した7人。A先生とはお別れ。
6人のクラスメートもばらばらになるかと思いきや、なぜか彼女だけ私から離れない。
その後二人は書店で立ち読み。自分が何を読んでいたかはおぼえていませんが、相手が「銀河鉄道999」を読んでいたことだけはおぼえています。正直に言いますと、私はドキドキして「コミックを読むふり」をするのが精一杯でした。
このイベントを最後に「ぼくたちの一学期」は終わり。とても長い、夏休みの始まりでした。

二学期を迎え、幼い夏の物語が実りの秋に向けて滑走を始めました。

初めて彼女にプレゼントしたのは「ガンキャノン」の消しゴム。

季節は秋。日も短くなり、下校時刻も帰宅時間も制限されて…そんな中で彼女宅に電話。
いまのように携帯電話なんてない時代です。電話口にでたのは?おぼえていません。やっぱりドキドキしてたんでしょうね。
「ガンキャノンの消しゴム、当たった(?)んだけど、いるか?」
柄にもなくぶっきらぼうな物言い。
彼女の答えは「YES」。舞い上がるような気持ちで自転車に飛び乗り、急ぐほどでない道のりを 息を弾ませて走りました。学校のさだめている門限はとっくに過ぎている。門限以降に外出できる理由は「塾/お稽古に通うこと」だったので、自転車に適当な本やペンケース、ノートを放り込み、塾が立ち並ぶ繁華街とは反対の方角にペダルをこぎました。

それから先は、幼い幼いラブストーリーが展開されます。
息せき切って帰宅した私の耳目に飛び込んできたのは「あしたのジョー2」のエンディング
「果てしなき闇の彼方に(歌:おぼたけし)」
もう少し気の利いた歌を思い出せばいいのに、初めて恋心を抱いて自転車を走らせた晩に聞いたのがこの歌だったんですね。

カラオケでも唄います。
「苦い涙がこぼれたら 気づかぬふりをしてやるだけさ」
という歌詞が気に入っています。

でも…「この歌のように、『気づかぬふり』するべきときにしているのかな?」って、最近悩むときがあります。
私の道徳観では、涙している人がいると一も二もなく駆け寄ってしまうので。

「気づかぬふり」をすべき瞬間に「気づかない」なら、それはそれで私らしさなのかな。
無理やり納得することにします。

「星のペンダント」、「果てしなき闇の彼方に」…ノスタルジーに誘ってくれる歌はまだありそうですが…本稿はここまでです。

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コメント

人に何かしてあげられると思うのは、おこがましいことなのかもしれません。しんどい時には、好きな人でも一緒にいるのがつらい時もありますし……戦艦Xのキリコですね。
でも、やはり、フィアナはそばにいて、とりあえず、「孤独ではない」と思える時がくるなら、その人なりのやり方でそばにいるのがいいのかなと思います。気づかないふりをするかしないかも、その人なりでいいのでは。……などと思います。

投稿: 朱鷺 | 2010年3月 2日 (火) 20時22分

朱鷺さん

ありがとうございます。
自身がしんどい思いをしているとき(って、まさに今、かも知れないですけど)、過剰になにかしてもらってしまうと 却って辛いときがありますよね。
しんどいときでも、順風満帆なときでも、変わらずに接してくれるのも幸せ。
気づいてくれて すっとフォローしてくれるのも幸せ。

愛情/友情の表現方法はさまざま。そういう人が傍にいてくれることだけで幸せなのかもしれません。

投稿: 八重花桜瑠 | 2010年3月 2日 (火) 20時36分

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