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桜樹のささやき

人は誰でも「囚われ人」になる素養を持っているのかもしれません。
ネガティブな意味ではなく、趣味に没頭することも 捉えようによっては「その世界の虜囚になっている」と言えなくもない。

私が八重花桜梨と出逢ったとき、彼女はゲームの舞台であるひびきの高校に登校していたものの、精神的には引き篭っていました(勿論、ゲームの中でのお話です)。
主人公(≒プレイヤー)が活動しているバレー部のコートを眺めているだけ。
不審に思った主人公が屋上で声をかけても、気もそぞろ。

「用がないなら 話しかけないで/私、帰るから」

そっけない反応が返ってくることを覚悟の上で、プレイ続行。
これは偏に、ガイドブックを読んで「そっけない反応をされる日々の先に、望むべき展開がある」と保証されていたから。
実生活でこれほどツンツンされてしまうと、男の方から敬遠してしまうのではないかと心配になります。
根気強くゲーム内でのコミュニケーションを重ねると、三年生進級時につぎのような会話がみられます。

「私…私ね、本当は留年してるんだ」
「私、一年、別の学校に通ったの。一生懸命バレーをやってたの。だけど…」
「ある日、部室から部費が消えて…。みんな知ってた、ある先輩がやったって。でも、それで部がなくなるのは嫌だったの」
「そう。私がやったって言った…」
「それでうまく行くと思ってた…停学なんか平気だと思ってた、バレーさえできればよかった! けど、けど…」
「停学がとけた後、私とバレーをしてくれる人は誰もいなくなってた…」
「だから…だから、私はこの桜の樹と同じ。花も咲かない…ただ迷惑な人間…」


主人公が諭します。

「遅く咲いてもいいんだよ。焦って早く咲いたところで、色も香りもなかったら意味が無いさ」
「八重さんは、八重さんのペースで咲けばいいんだよ」


この会話以降、八重花桜梨さんと主人公の仲は濃密になります(ゲームの中で、ですよ)。
今風に言うとツンデレな反応。
そしてマニュアルどおりに(失礼)無難にプレイを続ければ、卒業式の日、八重さんからの告白を受けてハッピーエンド。

ロゼ=薔薇
花桜梨=桜

の対比になるよう、やや強引ですが稿を重ねて参りました。

ときメモヒロインズの常。イメージソングを唄っています。
それが「桜樹のささやき(歌:村井かずさ)」

人間不信という、心の枷の虜囚になっている乙女の心情を切なく唄い上げています。

ネット内の映像の中で「桜樹のささやき」のプロモ画像らしきものを確認しています(アップしません)。PV的な意味合いが強かったようで、劇中で一年留学しているとはいえ、高校生にこういうビジュアルを演じさせるのは画期的だな、と思いました。

深い深い森の中
湖のほとりに据え付けられた天蓋つきのベッド

1_2

うつぶせのまま、眠りに落ちていた乙女

2_2

そして…なにかに導かれるように目を覚ます(スリップの肩紐が乱れ落ちる、という描写が悩ましいです)

3_2

水面(みなも)に映る月の光を目指して、憂いを帯びた瞳で歩みを進める

4_2

こんなドッキリするビジュアルをつくりだした送り手さんのセンスに脱帽です。
幻想的な風景の中で節度のある色香を発信しています。

苦戦続きで巡礼/尋問を続けている自分。
私も「私のペースで八重桜を咲かせる」という気持ちで歩いていけたら、と思っています。

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