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ザ・ウルトラマン

昨年、論作文を何篇か書きました。
その際に参考にしたのは「頭がいい人の文章の書き方(著:小泉十三と日本語倶楽部)」
「頭がいい人の~」はシリーズ化されているみたいですね。以前にも似たようなタイトルの新書を読みましたが、本稿と関係ないのでスルー。

この書籍では
「文章を書く際に『既にご存知の通り』のように『こんなことは言わなくても判っていると思うが』的な書き出しをしてはいけない」
とのくだりがありました。なるほど、確かに「ご存じない」人が耳目にしたら面白くないですよね。

でも

こういうフレーズで切り出されたから武者震いできた歌もあります。

1978年。テレビではウルトラシリーズの再放送が湯水のように放送されていました。
私の誕生と同時期に生まれた「ウルトラセブン」。
リアルタイム放映といえるのは「帰ってきたウルトラマン」。
以降、エース、タロウ、レオと共に歩みましたが、とどのつまりウルトラQも含めた、円谷プロの空想特撮が早朝や、夕方から再放送。

朝日ソノラマの「ファンタスティックコレクション」、小学館の「てれびくん」「別冊てれびくん」、講談社の「テレビマガジン」などが こぞって過去の存在であるウルトラマンを採り上げました。

レオで打ち切られた経緯は専門のサイト等で確認できますが、1975年から78年まで 新しいウルトラマン不在の中で 過去のウルトラマンが活躍していました。
小学館の「コロコロコミック(増刊含む)」では内山のぼる氏に代表される漫画の再掲載、新規掲載がつづき 新しいウルトラマンの登場を心待ちにしていました。

あけて1979年。新ウルトラマンについて 放送前にリリースされた情報は、タイトルが「ザ・ウルトラマン」であるということ。
当時のウルトラ少年は 内山まもる氏原作の同名コミックを連想しました。歴代のウルトラマンと、かつてウルトラマンキングによってブラックホールに追放された宇宙大魔王・ジャッカルの戦いを描いた劇画です。
私もこのコミックを映像化するのだとばかり思っていました。

ところが

案に相違して発表されたウルトラマンの姿は、これまでのどのウルトラマンとも異なるものでした。地球から200万光年離れた天体「U40(ユー・フォーティ)」出身のウルトラヒューマノイド。U40の住民は、我々地球人と同様の風貌に加え、超物質「ウルトラマインド」の力を得て、ウルトラヒューマノイドに変身する力を得ました。

地球に遣わされたのはU40最強の戦士、ウルトラマン・ジョーニアス。

放送されてから約4ヶ月。傷ついたジョーニアスがU40に「宇宙船で」「搬送される」まで、彼は単に「ウルトラマン」としか呼ばれていませんでした。
命名のアバウトさは、帰ってきたウルトラマン同様、円谷プロのお家芸だったのかもしれませんね。
また当時は「サイボーグ009」が放映されており、更に翌年には「あしたのジョー」が再放送&劇場版公開の運びとなりました。

ジョーニアスと名乗っているのに、蟹江栄司さんのナレーションでは「ウルトラマン・ジョー」。
伊武雅刀演じるジョーニアス自身も、富山敬演じるヒカリ超一郎隊員に「これからはジョーと呼んでくれ」と自己紹介する。
作品のクォリティが高かっただけに、世間に迎合するように「ジョー」と名乗らせることは避けて欲しかったです。

さて歌の話題。「ザ☆ウルトラマン」の主題歌「ザ・ウルトラマン(歌:ささきいさお)」
TBSのスポット番組(天気予報)「お天気ママさん」が終わり、しばしのCM。19時の時報…

空間に「片膝立ち」しているようなポーズの赤い超人が、イントロにあわせてクローズアップされてくる。
ささきいさおの優しい歌声で
「だれもがしってる ウルトラの戦士…♪」

「こんなことは言わなくても判っていると思うが」の亜流ととれなくもない唄い出し。

ただ、イントロからAメロに至るまでの高揚感が「お待たせ。彼がキミたちの(新しい)ウルトラマンだ」と言っているようで、とても好感が持てました。
作詞はまたまた阿久悠。ウルトラ少年の心をわしづかみにする術を心得ていたんですね。

Photo







「ザ☆ウルトラマン」の売りは、
☆後半のスペースオペラ的展開(宇宙船で移動し、ハッチで船外に赴く途上でウルトラヒューマノイドに変身する)。
☆お約束の打破(変身するために姿を隠す主人公を、事情を知らない同僚が非難する)
☆星を越えた悲恋(主人公、ヒカリ超一郎とジョーニアスの妹、アミアの恋模様)
などでしょうか。

Photo_2





声優の布陣を考えると、名状しがたいこだわり、成功志向が働いていたのだな、と思います。

タイガーマスク/伊達直人とジャイアント馬場
タイガーマスク/伊達直人とミスターX
古代進と総統デスラー
タイムボカン系ナレーターと…

これだけの布陣ができたのも、富山敬さんの人徳なのかな、などと邪推してしまいます。
実は富山さん、恐らくは「ウルトラマンに変身した地球人」を演じた方の中で、唯一の物故者ではないかと思われます(ノ_-。)

他のウルトラヒーローに較べて、なかなか注目されにくいウルトラマン・ジョーニアス。もっと注目されてよいウルトラマンだと思います。

いずれ「ザ☆ウルトラマン」もウルトラマン・ジョーニアスもときどき話題に採り上げたいと思いますが、本稿はここまで。

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コメント

この作品は見ていないので、ググりました。
スタッフの名前を見て……若干へこむ。(←懲りずに立ち直ってない私)

富山敬さんのちょっと神経質な感じのする気まじめっぽい声好きでしたね。ともぞーだけど。

投稿: 朱鷺 | 2010年1月 6日 (水) 13時45分

朱鷺さん

え?え?
ま…まさか…知らない知らない。

富山さんが亡くなった記事が載っているアニメージュ、まだ保管してあります。

富山さんと言えば古代進?ノンノン!伊達直人!
「雪(ぃゆきぃと聞こえた)」
「どこへ行くんだ?澪…おいサーシャ!」
「アミア?アミアどこだい?」

私の「歌」ネタ。阿久悠ネタを装って、富山さんが主役だった作品を集中させていたことに気づいていただけたでしょうか(^_^)v

投稿: 八重花桜瑠 | 2010年1月 6日 (水) 14時25分

気付かなかった。
ぷんぷん!!

投稿: 朱鷺 | 2010年1月 6日 (水) 17時37分

おや朱鷺さん、お怒りのご様子ですが、怒った顔もまた美しいですな。
ぽっほほほほ(デスラー総統)

投稿: 八重花桜瑠 | 2010年1月 6日 (水) 17時41分

ブログで取り上げようと思っていたのに先をこされた(笑)

チャンネル争いのせいで、少ししか見れませんでしたが、ウルトラマンがアニメになるということで注目していました。

当時は楽しく歌っていたのですが、「緑の地球を汚したやつらは 決して許しておけないと ウルトラマン」のところは、人類にも跳ね返ってくるような気がします。

投稿: ヌクヌク | 2010年1月 6日 (水) 21時31分

ヌクヌクさん

セブンに登場したマゼラン星人マヤも同じようなことを言っていましたね。
「こんな星、侵略する価値があると思って?」

そっか…だからジョーニアスは陽の目を見ないのか(って違いますよね)

EDの「愛の勇者たち」いい曲です。でもテンションが下がっているときはちょっと聞くのが辛いかな。

ウルトリアで宇宙に飛び出した直後のムツミ隊員のシャ○ーシーンとお転婆アミアのパン○ラシーン。
強烈なのは前者の筈なのに、私はアミアが好きでした。

ジョーニアス「カオル、カオル…」
八重「義兄さん!」
ジョーニアス「誰が義兄さんだ、ショワッ!」

八重花桜瑠、プラニウム光線を浴びて消滅。ひびきの高校連絡帳 閉鎖(う・そ)

投稿: 八重花桜瑠 | 2010年1月 6日 (水) 22時10分

アミアが出てくるところまで見ていませんね(汗)

漫画でザ・ウルトラマンがありましたが、そちらの方が人気が高かったと記憶しています。

ところで、プラニウム光線はAタイプとBタイプどちらが好みですか?

投稿: ヌクヌク | 2010年1月 6日 (水) 22時45分

ヌクヌクさん

やはりAタイプです。
他の戦士と違い、光球をつくって発射する、一瞬の「溜め」がウルトラ少年のツボを突いてくれました。

内山先生のも読みました…と、ゆーか、背後の本棚にありますけど(^^ゞ

投稿: 八重花桜瑠 | 2010年1月 6日 (水) 23時18分

おはようございます変身後アミアっち裸にマントに見えますよ
ウルトラマント尻隠しなんですか?

投稿: 名無しさん | 2011年6月 2日 (木) 05時59分

「名無しさん」さん

お越しいただきましてありがとうございます。
変身後のアミアですが、ウルトラ人特有の紋様を排除したら、たしかにそう見えますね。
当時のアニメトレンドとしては標準的なボディ・ラインの描き方だったんじゃないかな、と思います。

私はむしろ変身前のほうがチラリズム満載の色香を感じますね。性格はお転婆だったようですけど。

投稿: 八重花桜瑠 | 2011年6月 2日 (木) 08時34分

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